ラックくんのイラスト外壁塗装には寿命があ

塗料ごとの耐用年数や適切なメンテナンス時期を解説

 

 

新築から一度も家のメンテナンスをしておらず、そろそろ外壁塗装をしようと検討している方もいるでしょう。ただ、本当に外壁塗装をしたほうがいいのか、どれくらいの寿命なのか、疑問に思われている方も多いのではないでしょうか。

 

そこで、今回は、外壁塗装の寿命や寿命を延ばす方法を紹介します。さらに、外壁塗装を行うタイミングの、見分け方や外壁塗装業者に依頼するときの注意点についても、併せて見ていきましょう。

1.外壁塗装の寿命と耐用年数は同じ意味?

外壁塗装を検討するうえで、いろいろ調べていると「寿命」「耐用年数」という言葉を聞いたことがある方もいるでしょう。寿命や耐用年数は、いずれもほとんど同じ意味で使われており、外壁塗装では寿命・耐用年数についてしっかりと理解しておくことが大切です。

 

なお、外壁塗装の寿命を考えるうえでは、外壁塗装だけでなく、外壁材の種類も考慮する必要があります。

外壁材の種類や耐用年数の詳細はこちらからご確認ください。

2.外壁塗装の寿命は塗料の種類で異なる

ひとえに外壁塗装の寿命といっても、どの塗料を使うかによって耐用年数が異なります。ここでは、外壁塗装で使用する塗料の特徴や、それぞれの耐用年数を詳しく見ていきましょう。

 

アクリル塗料

外壁塗装で使われるアクリル塗料は、アクリル系の合成樹脂を主成分としており、他の塗料に比べて価格が安いのが特徴です。ひと昔前は、外壁塗装や屋根塗装でアクリル塗料を使用することが多かったのですが、昨今はより耐久性の高い塗料が使用されるケースが多いので、アクリル塗料を選択する人が少なくなりました。

 

とはいえ、アクリル塗料は価格が安いので、できるだけ施工費用を抑えたい方にぴったりの塗料ともいえます。そのため、予算や希望、敷地条件などから、総合的に判断してアクリル塗料を使用するかどうかを検討することが大切です。

 

ウレタン塗料

外壁塗装ではウレタン塗料を使用することがあります。ウレタン塗料の主成分はウレタン系の合成樹脂であり、アクリル塗料と同様に比較的安価に施工できるのが特徴です。

 

ただし、ウレタン塗料の耐用年数は約5~7年なので、施工費用を抑えられるものの、定期的な外壁塗装が必要となります。また、ウレタン塗料は紫外線の影響を受けやすく、経年によって塗膜がどんどん劣化していってしまいます。

 

そのため、敷地の条件や環境によっては、目安の耐用年数である5~7年に到達するまえに、外壁が色褪せるケースも珍しくありません。

 

シリコン塗料

シリコン塗料は外壁塗装の塗料の中で最もポピュラーな塗料のひとつです。アクリル塗料やウレタン塗料よりも耐用年数が長く、施工費用もそこまで高くないことから、幅広く採用されています。

 

シリコン塗料の耐用年数は7~10年が目安となります。シリコン塗料には「シロキサン結合」というケイ素と酸素が結合する作用が含まれており、紫外線などの影響を受けにくいのが特徴です。

 

シリコン塗料は紫外線の影響を受けにくいことから、塗膜の劣化スピードが遅く、アクリル塗料やシリコン塗料よりも耐用年数が長いのです。なお、シリコン塗料の中でもさまざまな種類があり、商品によっては耐用年数が10年以上もある高耐久のシリコン塗料もあります。

 

フッ素塗料

外壁塗装で使用されるフッ素塗料は、蛍石を原料としたフッ素が配合されており、耐候性や耐久性、さらに防汚性に優れているのが特徴です。

 

フッ素塗料の耐用年数は、約15~20年と言われており、他の塗料よりも群を抜いて寿命が長いことがわかります。フッ素塗料には高濃度のフッ素が配合されており、塗料の成分に含まれている炭素と結合し、紫外線の影響を受けにくくなります。

 

また、汚れが付きにくいのが特徴であり、外壁の美観を維持できるといったメリットもあるでしょう。ただ、耐用年数が長く、耐候性や防汚性に優れているなど、高機能な塗料であることから、シリコン塗料に比べると施工費用が高くなるケースが一般的です。

 

とはいえ、フッ素塗料の耐用年数は他の塗料よりも長く、外壁塗装のメンテナンス頻度が少なく済むので、結果的にトータルでかかる外壁塗装の費用を抑えられることも珍しくありません。

 

無機塗料

外壁塗装で使用する塗料にはさまざまな種類がある中、昨今はフッ素塗料と同様に耐久性の高い塗料として無機塗料が使用されることがあります。

 

無機塗料の主成分は、セラミックやケイ素などの無機物であり、他の塗料よりも耐用年数が長いことに加え、高い耐候性を実現しています。無機塗料の耐用年数は15年が目安であり、使用環境などによっては、15年以上の耐用年数を誇ります。

 

無機塗料は自然の無機物を主成分としているので、炭素を主成分とした塗料よりも紫外線による影響を受けにくく、汚れにも強いといったメリットがあります。ただし、他の塗料よりも価格が高いことから、予算の関係で無機塗料を選べないケースもあるでしょう。

 

ただ、耐用年数が非常に長いので、アクリル塗料やウレタン塗料よりも外壁塗装を行う回数を減らすことができ、トータルでかかる費用を抑えられることがあります。

 

光触媒塗料

光触媒塗料は、酸化チタンという物質が含まれた耐用年数が長い塗料のひとつです。酸化チタンが含まれる光触媒塗料は、太陽光や空気に触れることで化学反応を起こし、外壁について汚れを分解できることから、雨が当たると汚れが流れ落ちるといった効果があります。

 

セルフクリーニング機能とも言われており、外壁に付着した汚れを浮かして雨で流せることから、外壁の美観を維持できるのがメリットです。耐用年数の目安は15~20年ほどなので、外壁塗装で使用される塗料の中でもトップクラスの耐用年数を誇ります。

3.外壁塗装の寿命はどうやって判断する?

外壁塗装の耐用年数は、選ぶ塗料によって異なるものの、そもそもどうやって寿命を判断すればいいのかわからない方がいるでしょう。というのも、新築時にはどのような塗料が使われていて、どういった種類の外壁材が使われているのか、正確にはわからない方も多いのではないでしょうか。

 

ここでは、外壁塗装の寿命の見分け方を詳しく紹介します。

 

①チョーキング現象

外壁塗装の寿命を判断する方法として挙げられるのがチョーキング現象です。チョーキング現象とは、「白亜化」とも呼ばれており、外壁の表面や塗膜が劣化し、白い粉が付着する劣化現象のことを指します。

 

チョーキング現象が起きている外壁を手で触ると、手に白い粉が付着するので、外壁が劣化しているかどうかを簡単に判断できます。そもそも、チョーキング現象が起こるのは、塗料の成分である顔料が出てくることが原因です。

 

通常、塗料には色を付けるための顔料、保護剤の役割を持つ合成樹脂が含まれており、合成樹脂が配合されていることによって、顔料を保護しています。しかし、紫外線や酸性雨、経年の影響により、外壁の保護剤である合成樹脂が劣化してしまい、顔料が表面に出てきてしまうのです。

 

チョーキング現象が起きるということは、外壁保護剤の合成樹脂が劣化していることを意味しており、外壁の寿命が来ていると判断できます。

 

②ひび割れ

外壁にひび割れを見つけたら、外壁塗装を検討したほうがいいでしょう。ただ、ひとえに外壁のひび割れといっても、大きく分けて「ヘアクラック」「構造クラック」「開口クラック」の3種類があり、それぞれ特徴や深刻度が異なります。

・ヘアクラック

ヘアクラックとは、文字通り、髪の毛ほどの細いひび割れのことであり、主に0.3mm以下のひび割れを指します。ヘアクラックであれば、構造躯体に影響する可能性は低く、今すぐに補修しなければならないというわけではありません。

 

ただ、ヘアクラックを放置していると、ひびが大きくなっていき、そこから雨水が入り込んで雨漏りの原因となってしまう恐れはあるでしょう。そのため、早急な対応は必要ないものの、いずれは修復が必要になることを留意しておく必要があります。

 

・構造クラック

構造クラックは、建物の構造に影響を及ぼす可能性が高いひび割れであり、早急に補修する必要があります。見分け方としては、太さが0.3mm以上のひび割れであり、目視ではっきりとクラックを確認できれば、構造クラックの可能性があります。

 

構造クラックは、ヘアクラックよりも太いひび割れなので、雨水が入り込んでしまい雨漏りを引き起こすリスクがあります。さらに、建物の強度が低下してしまう恐れもあることから、すぐに専門業者に点検してもらい、補修してもらうのがおすすめです。

 

・開口クラック

開口クラックとは、窓や扉などの開口部付近に発生するひび割れのことであり、構造クラック同様に建物の構造に影響する可能性が高いです。

 

開口クラックが発生していると、そこから雨水が入るケースが多く、雨漏りが発生することも少なくありません。また、雨水が外壁内部に入り込んでいるのを、そのまま放置していると、構造躯体にまで影響する恐れがあり、最悪の場合は大規模な修復工事が必要になることがあります。

 

そのため、開口クラックを見つけたら、すぐに専門業者に相談して修理を依頼しましょう。

 

③塗膜の剥がれ

外壁の塗膜が剥がれていたら、外壁の寿命だと判断できます。通常、外壁の塗膜があることで、紫外線や酸性雨が直接外壁に触れずに済み、外壁材そのものの劣化を抑えています。

 

しかし、塗膜が剥がれていると、外壁材を守る保護膜がなくなってしまうので、外壁材がどんどん劣化してしまうのです。外壁材の交換となると、大がかりな工事が必要になり、外壁塗装よりも高額な施工費用がかかってしまいます。

 

そのため、塗膜の剥がれを見つけたときは、専門業者に点検してもらい、外壁塗装を行ってもらいましょう。

4.外壁塗装に寿命が来たらどうすればいい?

外壁塗装の寿命は、チョーキング現象やひび割れ、塗膜の剥がれなどから自分でも判断することが可能です。ただ、実際にチョーキング現象やひび割れを見つけたときは、どうすればいいのかわからない方もいるでしょう。中には、DIYで塗装しようと思われる方も多いのではないでしょうか。

 

外壁にチョーキング現象やひび割れが発生しているということは、外壁塗装の寿命を意味しています。すぐに、雨漏りや建物の強度低下といったトラブルにつながらないとしても、外壁塗装が劣化していることには変わりなく、いずれは外壁のメンテナンスが必要になります。

 

とはいえ、外壁塗装の施工費用をなるべく抑えるために、DIYで塗装しようと思われる方もいるかもしれません。しかし、外壁塗装は高所作業が伴うため、専門的な知識と経験がなければ、非常に危険な作業となります。また、高圧洗浄や下地塗り、中塗りなど、塗料ごとに適切な工程があり、正確な工程で塗装しなければ、外壁塗装の本来の性能を発揮できなくなってしまいます。

 

そのため、DIYではなく、専門業者に依頼することをおすすめします。

5.外壁塗装業者に依頼するときの注意点

外壁塗装を依頼するにあたり、どの業者に依頼しようか検討しているものの、外壁塗装業者の数が多く、どうやって選べばいいかわからない方もいるでしょう。外壁塗装業者に依頼するときは、いくつか注意しなければならないポイントがあります。

 

ここでは、外壁塗装業者に依頼するときに押さえておきたい代表的な3つの注意点を紹介します。

 

①施工実績を確認

外壁塗装業者を選ぶときは、施工実績を確認することがポイントです。過去に施工実績がなかったり、少なかったりする場合は、どの程度の品質で作業をしてくれるかを判断することが難しく、依頼するのを躊躇してしまうことも少なくありません。

 

なお、施工実績を公開している業者はどの地域でどのような作業をしたかを公開しているので、工事のイメージがつきやすくなるでしょう。

 

②保証・アフターサービスを確認

外壁塗装業者によって、工事完了後の保証制度やアフターサービスに違いがあります。業者によっては保証制度がまったくないこともあり、引き渡し後に工事の不具合を見つけたとしても、対応してもらえないケースがあります。

 

そのため、外壁塗装業者を選ぶときは、どのような保証、アフターサービスを受けられるのかをしっかりと確認しておくことが大切です。

 

③複数社から見積もりを取る

外壁塗装では、同じ建物を同じ塗料を使って塗装する場合であっても、業者によって工事費用が異なることがあります。できるだけ複数の業者から見積もりをもらい、金額や工事内容、保証制度を比較することが大切です。

とはいえ、金額だけで業者を選ぶのはリスクがあります。というのも、過度な値引きによって見積もり金額が安く見えても、あとから追加費用を請求されるといったケースもあるのです。

 

そのため、複数の業者から見積もりをもらって、内容や保証制度に違いはないか、あとから追加費用を請求されないかなどを事前に確認しておくことをおすすめします。

6.外壁塗装の寿命を延ばす方法とは

定期的に外壁塗装を行うことで、家の外観を綺麗な状態に保てられるだけでなく、家そのものの寿命を延ばせます。とはいえ、外壁塗装にはお金がかかってしまうので、できるだけ外壁塗装の寿命を延ばして、メンテナンスの頻度を少なくしたい方もいるでしょう。

 

ここでは、外壁塗装の寿命を延ばす3つの方法を紹介します。

 

◆耐久性の高い塗料を選ぶ

耐久性の高い塗料を選ぶことで、外壁塗装の寿命を延ばせます。外壁塗装で使用する塗料は「アクリル塗料」「ウレタン塗料」「シリコン塗料」「フッ素塗料」「無機塗料」「光触媒塗料」などがあり、それぞれ耐用年数が異なります。

 

無機塗料や光触媒塗料などの耐用年数が長い塗料は、塗料代自体が高いので、施工費用が高額になるケースがあります。しかし、耐用年数が長いので、その分メンテナンス頻度を抑えることができます。

 

たとえば、耐用年数が3~5年のアクリル塗料の場合、15年間で最低でも3回以上はメンテナンスしなければなりません。しかし、無機塗料や光触媒塗料であれば、耐用年数が15年以上なので、メンテナンスしなくても問題ないのです。そのため、結果的に耐用年数が長い塗料を選んだほうが、トータルでかかる費用を抑えられることが多いでしょう。

 

◆技術力が高い外壁塗装業者に依頼する

外壁塗装工事では、適切な工程、方法で塗装を行わなければ、塗料が持つ本来の性能を発揮できないことがあります。そのため、外壁塗装を依頼するときは、専門的な知識を持っている経験豊富な外壁塗装業者に依頼することが大切です。

 

とはいえ、どうやって技術力が高い外壁塗装業者を見極めればいいのかわからない方もいるでしょう。

 

優良な外壁塗装業者かどうかを見極めるときは、施工実績や実際の口コミを確認することがポイントです。これまでにどのような施工をしてきたのか、そして実際に依頼した方の口コミや評判はどうなのかをしっかりとチェックすれば、優良店かどうかを見極められるでしょう。

 

◆定期的にメンテナンスを行う

外壁塗装の寿命を少しでも延ばす方法として挙げられるのは、定期的なメンテナンスです。ただ、メンテナンスといっても、外壁塗装業者に依頼するのではなく、自分で簡単にできる方法で問題ありません。

 

たとえば、外壁を定期的に洗浄して、付着した汚れを洗うのがおすすめです。外壁に付着した汚れを放置していると、そこから劣化が進むことがあり、通常よりも塗料の耐用年数が短くなってしまうケースがあります。そのため、外壁に汚れが付着しているのを見つけたら、しっかりと洗浄しましょう。

7.外壁塗装の適切なメンテナンス時期とは

外壁塗装の適切なメンテナンス時期は、外壁の状況や塗料の種類によって異なります。外壁にひび割れやチョーキング現象が発生している場合、状態によっては早急に対応したほうがいいこともあります。

 

また、とくにひび割れなどが起きていなくても、目安の耐用年数が経ったら、専門業者に点検してもらうことをおすすめします。

8.外壁塗装では悪徳業者に注意!

外壁塗装を塗装業者に依頼するときは、悪徳業者に注意しましょう。悪徳業者は、「外壁塗装しないと家が壊れますよ。」などと、不安を煽るような営業を行ったり、過度な値引きをしたりなど、いくつか特徴があります。

 

最初に提示された見積額から、大幅な値引きを行い、工事が終わったあとに追加費用を請求してくることもあるのです。また、見積書に書かれている塗料ではなく、実際にはグレードの低い塗料を使った塗装するといったこともあります。

 

悪徳業者に引っかからないためにも、その場で契約をするのではなく、じっくりと検討したうえで信頼できる業者を選ぶことをおすすめします。公式ホームページで施工実績や口コミを確認したり、疑問点があれば担当者に質問したり、しっかりと外壁塗装業者のことを知ることが大切です。

9.まとめ

今回は、「外壁塗装には寿命がある?」をテーマに、外壁塗装で使われる塗料の種類や、それぞれの耐用年数について紹介しました。さらに、外壁塗装の寿命の判断の仕方や、寿命が来たときの対応も併せて解説しました。

 

外壁塗装には、どのような塗料を選んだ場合でも寿命(耐用年数)があります。敷地の条件や環境によっては、目安の耐用年数に満たない場合でも、メンテナンスが必要なケースがあります。

 

外壁塗装が必要かどうか、家の外壁の状態は問題ないか、気になる方はぜひラックルームにお問い合わせください。

 


株式会社ラックルームは

神奈川県横浜市を拠点に雨漏り修理・屋根修理・外壁工事を自社施工でご提供するプロ専門店です。
増改築相談員の資格を始め外壁診断士、外壁アドバイザーの資格を保持した熟練の職人が責任をもって施工いたします

ラックルームはお客様に真摯に寄り添い、不要な費用を省いた適正価格で、高品質な雨漏り修理・屋根修理をご提供することで皆様に安心をお届けすることをモットーに営んでいます。


ラックルームでは4ステップの質問で簡単に家の診断が出来ます。

お気軽にクリック下さい。


株式会社ラックルーム
〒221-0866
神奈川県横浜市神奈川区羽沢南3-34-5
金子ビルA棟101